あまり考えたくはありませんが、誰かの葬儀に向かうことは人生の中で数回あるものです。
その際、遺族の方にお悔やみの言葉をかけると思いますが、これは意外に困るものです。 普段使わない言葉ですし、タブーとされる言葉も多いです。
今回は、使ってしまいがちだけれども実はNGなお悔やみの言葉を取り上げ、どこがいけないのかをご紹介します。 どこがNGなのかを考えながら読み進めていただければと思います。
一つ目の例文はこちらになります。 「突然の知らせに驚きました。心からお悔やみ申し上げます。ちなみに、どのような経緯でお亡くなりになられたのですか?」
この言葉のどこがいけないでしょうか?ポイントは大きく分けて二つございます。
まず一点目は、「故人の死因について聞く」ということはタブーです。 大切な方をなくされた遺族の方は、つらい気持ちにあります。その方に死因を聞くのは大変失礼です。 亡くなった経緯は気になるかもしれませんが、お悔やみのみを伝えるようにしましょう。
もう一点は、「死に関して直接的な言葉を使う」こともタブーです。 「死去」や「死亡」、「亡くなる」などの言葉は、死を直接イメージさせる言葉ですので、使ってはいけません。 これらの言葉は「ご逝去」という言葉に言い換えて使いましょう。
二つ目はこちらになります。 「このたびはご愁傷様でした。生きていらっしゃったころは、これからが楽しみな方だっただけに、本当に残念です。」
こちらは一点、タブーとなる点がございます。どこでしょうか?
それは、実は1つ目の例と似た理由です。 「生きていらっしゃった」という言葉がNGです。 死を直接イメージさせる言葉だけでなく、生きていることを直接イメージさせる言葉もタブーです。 これに関する言葉を使う際は、「お元気なころ」や「ご生前」といった言葉に言い換えて使いましょう。
三つめはこちらになります。こちらは、タブーとされる点は2点ございます。 「ご主人の急なご不幸で、お力落としのことと存じます。ますます大変になるとは思いますが、これからも頑張ってください。心からお悔やみ申し上げます。」
ご主人がお亡くなりになられたという設定ですが、どこが問題でしょうか?
一点目は、「ますます」という言葉がNGです。「度々」、「ますます」、「重ね重ね」、「繰り返す」などの重ね言葉は、不幸が続くイメージがあるので避けましょう。
二点目は、「頑張って」という言葉です。これは使いがちですが、ご遺族の方に負担をかけることになるので、避けましょう。
いかがでしたでしょうか?
ついつい使いがちな言葉が多かったとは思いますが、ご遺族の方の失礼にならないお悔やみの言葉をかけましょう。 |