意外と知らないお葬式事情~準備編~
一生のうち、経験することはそう多くないお葬式。しかしいつ起こるか分かりません。そのため念入りな準備が必要と言えます。今回は現代のお葬式事情と準備についてお話します。

・多様化する現代葬儀事情
親しい人だけで送る「家族葬」、宗旨・宗派にとらわれない「無宗教葬」など、葬儀スタイルは多様化しています。
葬儀は時代によって変化しながら、さまざまなスタイルで営まれています。地域で営まれていた葬儀は次第に姿を消し、葬儀社主導に代わっていきました。また、宗教観、人生観、死生観などの変化、家族関係の変化なども、葬儀に対する意識の変化に直接結びついています。

最近の葬儀の傾向として、次のような点が挙げられます。
・参列者の数が減り、こぢんまりとした葬儀を希望する人が増えた
・自宅で行う葬儀が減って、斎場を利用する人が多くなった
・自分らしい葬儀を希望する人が増えた
・事前に葬儀社を比較検討する人が増えた
中でも最近のお葬式のポイントとなるのが「低価格化」「シンプル化」の2大キーワードです。できるだけ無駄を省き、華美な装飾を避け、価格は事前に比較検討してできるだけ安くする、という人が増えているのです。

・事前に準備できること
枕飾りや仏衣など、多くの備品は葬儀社が用意しますので、事前に準備しておく必要はありません。通夜振る舞いや、還骨・初七日法要後の食事なども業者が準備し、配膳人の手配まで行いますので、親戚・知人の手伝いなしでも良くなりました。必要に応じて喪服のレンタルも行っています。ですので、前もって準備することはほとんどないのですが、次の点を抑えておけば、いざという時にスムーズに準備を進めることができます。

■参列者の人数を把握しておく
参列者の人数によって、葬儀をする場所も変わってきますし、当然葬儀費用の総額も違ってきます。だいたいの参列者数を把握し、万が一の際の連絡方法などを確認しておきましょう。

■遺影写真を選ぶ
以前は遺影写真といえば白黒でしたが、最近ではカラー写真が主流です。背景をシンプルにしたい場合は消すこともできますが、その人らしさが出る写真なら、背景アリでも良いでしょう。

■宗旨・宗派、家紋などを把握しておく
日本の葬儀の94%は仏式で行われていますが、家の宗旨・宗派が分からないという人が若い世代で急増しています。場合によっては備品等に家紋を入れるケースもあるので把握しておきましょう。

■葬儀社を選定しておく
葬儀の良し悪しは葬儀社で決まると言っても過言ではありません。場所ひとつとっても、葬儀社によって提案が違ってきます。祭壇のデザイン、料理、進行方法も違います。今は個人情報を明かさなくても、メールで見積書を送ってもらえる時代になりましたから、事前に情報収集しやすくなりました。
葬儀社を選ぶときには費用だけで決めないよう注意してください。費用よりも内容やサービスの質に着目し、地元の慣習に精通しているかどうか、そして何より信頼できる担当者であるかどうかを見極めることが大切です。

いかがでしたか。大事な人をしっかり送り出すためにも悔いのないお葬式にしましょう。

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