葬儀では、葬儀社への葬儀一式費用やお寺に渡すお布施の他に、参列者へのお礼として「精進おとし」、「香典返し」や「挨拶状」を送ったりする「飲食接待費用」があります。
今回は、「飲食接待費用」についてご紹介します。
□「精進おとし」とは 元々は、ご臨終から殺生を嫌い、肉や魚を避けた精進料理を食べ続け、通常の食事に戻すために忌明け(四十九日)に食べられる料理が「精進おとし」でした。
しかし現代では、お葬式に参列してくださった方やお経をあげてくれた僧侶への感謝の気持ちとして振る舞う料理とされています。
火葬中や火葬後に振る舞うことが一般的になっています。火葬中の場合は、火葬場の待合室で行われることが通常です。
□精進おとしの相場 招待する人数や料理の金額によって変わりますが、1人当たりおよそ4,000〜5,000円とされています。 招待する人は、地域や遺族などの考えによって様々ですが、僧侶、遺族、故人と近い関係にあった知人や友人です。
最近は、ご親族のみを呼ぶ場合が多いようです。 また、料理は寿司や懐石料理風など様々なので、葬儀社やお店に相談すると良いでしょう。
□香典返しと挨拶状 香典返しは、香典を受けた返礼としておくる品物のことです。香典返しは「半返し」とも言われ、いただいた香典の金額の半分か3分の1相当の品物を送ることが多いです。
ただ、一家の大黒柱が亡くなったり、子供が小さいなどの事情がある場合、親族に返す場合は、半返しでなくても構わないそうです。
少なすぎるかな、多すぎるかなと悩んだ場合は、親族に相談したり、もらった時のことを参考にしてみると良いかもしれません。 香典返しの品物は、お茶やお菓子などの食べ物や石鹸などの日用品など、後に残らないものが多いです。
しかし、肉や魚など「四つ足生臭もの」と呼ばれるものが含まれる品物やお酒は、精進料理と同様で「忌明け」の考え方から避けた方がいいということもあります。
返すタイミングは、荷物にならないように忌明けごろに送る、準備する余裕があれば、葬儀が終わり帰られる際に渡しましょう。
挨拶状も同様で、香典と参列の感謝として送るメッセージです。当日返した場合はハガキなどで返すか、香典返しと一緒に忌明け後に郵送します。 書き方や包装の仕方がありますので、買うお店で聞いたり調べたりしましょう。
□まとめ 葬儀社によっては、プランの中に精進おとしや香典返しが含まれていたり、勧めてくれたりしますが、およその相場を知っておくと良いでしょう。
精進おとしでの席の配置や進行などにもマナーがあるため、葬儀社や知っている人に聞いておくことも必要です。 |