今回は、葬儀の費用に関する話を三つの観点でさせていただきます。
◎葬儀の費用はどれぐらいなの?
葬儀の費用がいくらなのかが気になる方は多くいらっしゃることでしょう。
財団法人日本消費者協会では消費者の葬儀意識と葬儀実態について、3年ごとに全国で『葬儀についてのアンケート調査』を実施し結果公表しています。
この調査では、実際に葬儀でかかった費用についてもデータ収集し、平均金額や最高金額・最低金額などを報告しています。 葬儀費用については他に信頼できる全国規模の調査がないため、影響力の大きい調査です。
この調査によりますと、葬儀費用の平均価格は、ここ数年は約200万円となっています。 ちなみに最低額は20万円程度、最高額は800万円を超えています。
10年前は平均が230万円程でしたので総額としては以前よりも安い傾向にあります。
葬儀そのものにかかる費用の平均は約120万円、寺や僧侶に支払う費用の平均は約50万円、飲食などの接待への費用の平均は約40万円となっています。
◎大手が高くなる理由
葬儀会社に限らない話なのですが、大手の会社は費用が高くなる傾向があります。 同じプランであるはずなのに他社との価格が2倍ほど違ってくることもあります。
それはいったいどうしてなのでしょうか?
理由は大きく分けて三つあります。 まず、大手になると大人数の従業員を雇いますので、その人たちに払う給料が高額になります。
また数多くの大規模な会場を持つと維持費や税金もかかってきます。 さらに、大手の場合は広告費や宣伝費への投資額も大きいです。
そういった費用を回収するためには割高にしなければならないのです。
宣伝でよく見たり聞いたりしている、あるいは良い評判が多いというのは信頼できる会社であるという安心感を得ることができますが、その安心感は高価格とつながっていることは知っておくとよいでしょう。
◎費用を考える上で注意すべきこと 葬儀は決して安いものではありませんから、費用が気がかりな方も多くいらっしゃることでしょう。
しかしながら、人の死はそれぞれに固有のものですので、葬儀の内容やそれにかかる費用に平均や標準を設定してそこにとらわれすぎることもいかがでしょうか。
上でも記載しましたように、葬儀の価格は最高と最低で40倍以上も離れており、大きな幅があると言えます。 どのような形態・何を取り入れるかによって大きく変わってきますし、実際に必要な出費は、香典や保険などの「収入」となる額の多寡によっても異なります。
費用ももちろんですが、どのような葬儀にするのか、故人あるいは心配な方の想いはどのようなものなのかということも忘れずに葬儀会社および葬儀の形式を選ぶようにしましょう。 |